Four on Six の謎解き

Wes Montgomery作曲のFour on Sixについて書きたいと思います。

まず一見謎なタイトルが目を惹きますが、

ウェス好きの知人のギタリストに教えてもらった話で

6本の弦の上に4本の指という意味らしいです。

ギタリストなら納得ですね。


さてさて、ここからが本題。


この曲のポイントとなる箇所、

上のコード譜の二段目の進行

| C-7 F7 | Bb-7 Eb7 | A-7 D7 | Eb-7 Ab7 | 

を解説してみます。


この進行の元の発想は

スタンダート曲のSummer Timeで、

| C-7 | Eb7 | A-7(b5) | D7 | 

これを、Ⅱ-Ⅴ(ツーファイブ)化したアレンジとなっています。

まず| C-7 | はC-7をⅡ-7とし、Ⅴ7のF7を加え、

次の| Eb7 |はⅤ7と考え、Ⅱ-7のBb-7を加える。

そして| A-7(b5) |は(b5)を外して、Ⅱ-7とし、Ⅴ7のD7を加える。


ラストの| D7 |ここがポイントです。

今までは前か後ろを付けただけのアプローチでしたが、

D7の裏コードAb7を考えて、

更にAb7をⅤ7と考えてそのⅡ-7を導き出すと、

Eb-7が現れます。裏のツーって感じでしょうか。


これはPat Martinoのマイナーコンバージョンと全く同じ発想な事が分かります。

D7に対して半音上のDorian(Ⅱ-7)ですね。オルタード的発想なアプローチです。


ウェスのアプローチを元に独自に発展させたパットのルーツが見えてきますね^ ^








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